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宇宙は暗黒?(4) [夜話]

第1回第2回第3回はこちら。

4.逆二乗則の謎

ちょっと専門的になっちゃうけど、2つの物体の間に働く万有引力の法則を式で書くと、

F=G×m1×m2÷r÷r

Fは引力の大きさ[N(≒0.1kg重)]、Gは万有引力定数(実験して求められる値)[Nm2/kg2]、m1とm2は、それぞれ1つめの物体の質量と2つめの物体の質量[kg]、rは2つの物体間の距離[m]。それぞれの具体的な値が分かったら、代入すれば引力が求められる。

この式が意味していることは、2つの物体が重ければ重いほど、また互いに近づけば近づくほど、引力は強くなる・・・ということ。その意味は、たぶんそのとおりなんだろうけど、ここで、距離rで二回割らなくてはいけないことに「?」と思う人がいると思う。かく言う水琴もそう思ったことがある。なぜ二回なの?同じように近づけば近づくほど強くなるとしても、rで一回割るだけでもいいし三回だっていいじゃないか・・・と。もちろん、これに対する答えとして、「二回割らなきゃ実測と合わないもん」というのも一理ある。

だけど、もう少し突き詰めると、なぜに、この宇宙では二回割らなきゃいけないようにできているのか?・・・と言うちょっと哲学的な香りの混じった疑問になってくる。

これに対する一つの答えとしては、半径rの球の面積Sが、

S=4×π×r2

で表せるということが挙げられる(πは円周率(=3.14159265・・・))。それと何の関係が?・・・と思うかもしれないけど、順を追って説明するので、ちょっと待ってね。

万有引力とは言え、引っ張り合うのだから、手と手を取り合って引っ張り合ってると想像できる(もちろん手は見えないけど)。手の本数が多い方が、引力も強い・・・はず。ここで、一つの物体から「万有引力の手」がうじゃうじゃと出てきているのを想像する(ちょっと気持ち悪い・・・)。すると、物体に近づけば近づくほど、手が密集していて、離れれば離れるほど手はまばらになるということが想像できる。手が密集しているほどたくさん引っ張れるから、近づけば引力は強くなり、遠ざかれば引力は弱くなる・・・と考えることができそう。

ここで、距離が離れるにつれて、どれくらいのペースで手はまばらになっていくんだろうか?・・・ということを考えてみたい。物体の周りに仮に、半径1mの球面をかぶせたとしてみよう。ここで、球面を貫く手の本数が、100本だったとする。次に、半径10mの球面をかぶせたとしても球面を貫く手の総本数は100本だ。でも、密度は違う。半径10mの球面上では、密度が1/100になってしまう。そう、球面の面積が100倍になるから。一般的に、「手の密度=手の本数÷球面の面積」と考えることができる。球面の面積は中心からの距離の二乗で決まるわけだから、手の密度は、距離の二乗で減っていくということが分かる。

すると、引力も距離の二乗で減っていく・・・ということが推測できる。

これが、逆二乗則・・・つまり、rで二回割ることの答えの一つと考えられている。・・・とすると、ここには疑問の余地がないようにも思えるけど、次回以降もまだまだ、ここに粘着します(笑)今回はこの辺で。

次回予告。「5.低次元の世界」。


タグ:宇宙 妄想
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