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第52期王位戦第2局(二日目) [将棋]

広瀬王位に羽生二冠が挑戦している今期の王位戦第2局の二日目。

詳細は中継ページをご覧ください。

封じ手は、やはり△7四銀でした。

対して、先手は▲3五歩から2~3筋を攻撃。部分的には非常に厳しく、受けきることは不可能だけど、後手玉が居玉なので、どれくらい響くか。後手も桂馬をはねて△6五銀からの反撃の筋があり、攻め合いにはなる形なので、寄せの速度が重要になってきそう。

一連の応酬の後、55手目▲7四歩~59手目▲5六銀が若き王位の才能を示した順。このあたりでは、先手が指しやすくなった気がする。

しかたない60手目△5四銀に、▲4四角から先手は攻め駒がきれいにさばけて快調。桂馬の質もあっては、後手はかなり苦しそう。

しかし、そこで、じっと△7六歩も非凡な一手。悠長なようだけど、7七に打ち込める形を作っておくのが大きいと見ているのでしょう。普通では、これは怖くて指せない。先手玉は寄せられても全く文句は言えない。

先手は勝機ありと見て、桂馬をむしりとって飛車を成り込む。

75手目▲3二銀が、ほどきにくい詰めろ。命からがら上部へ脱出してきたところへ、79手目▲3五歩。後手玉の命は風前の灯火。

後手は、△7七銀と打ち込むが、先手玉は右へ逃げれば詰まない。形作りか・・・と思われたのだが。

82手目△1五角がアクロバティックな粘り。この角はいずれ取られそうだけど、ひとまず2四への利きを増やして玉を安全にする。

87手目▲7七桂では、先手変調。ちょっと前まで先手勝勢に見えたけど、かなり形勢が接近してきた感じだ。そして、90手目△5八銀!取って勝ちっぽいので、できれば取りたいけど、相当に勇気が要る。優勢な方は安全に行きたくなるという心理も加えると、取りづらい。山崎七段の講座の通りだ。

結局、実戦は▲4八玉と躱したために、92手目△5五桂が味良く、さらに形勢が接近。どちらが勝ってもおかしくない大乱戦になってきた。

先手は、101手目▲6五金まで、後手の中段の駒を根こそぎ掃除して、来るべき上部脱出に備える。

後手は、回ってきた手番で、△5九角から猛追。今度は、先手玉が中段へ追い回される展開に。

110手目△6四金は、ほとんど頭突き状態。6四へ歩をのばすためというのは分かるけど、自玉のすぐそばで、よくこんな怖い手を指せるものだ。

先手は、115手目にしてようやく▲1五竜と角を取る。

ここで、後手は、116手目△6六竜と切って、寄せに出た。

しかし、123手目▲6六桂がいい合駒で、どうやら先手玉は詰まないようだ。

・・・というわけで、広瀬王位の勝ち。通算2-0と星を伸ばした。

本局は、序盤、中盤で先手が少しポイントを稼いでいて、封じ手の局面では、やや先手乗りかなという印象でした。その後、2~3筋の攻めが成功した先手が一時勝勢に。しかし、秘術を尽くした羽生二冠の粘りに手を焼き、終盤は混沌。最後は、後手の寄せに対していい合駒を持っていたために、ぎりぎり勝ちきった。

次局は、そろそろ穴熊が見られますかね。熱戦に期待。


タグ:王位戦 将棋
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