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第69期名人戦第1局(一日目) [将棋]

羽生名人に森内九段が挑戦している今期の名人戦。永世名人有資格者同士の戦いが、いよいよ開幕。子供時代のアマチュア大会からプロの名人戦まで、これまで何度も戦ってきた両者が、40代に入って、また名人戦の桧舞台で対峙するというのは、すごいことだ。

両者とも居飛車系オールラウンダー。序盤から終盤までスキが無く、シンプルに強い。ただし、羽生名人はどちらかと言えば攻め気が強く、森内九段は受けに強さを発揮するタイプ。この両者だと、相掛かり、横歩取り、矢倉などが主流のシリーズになりそう。

本局は、振り駒の結果、先手は森内九段に。

戦型は、すらすらと横ヒヨコ取りB5キリンの最新型に。

Fig_1.gif

図の局面、E2ライオンの形が、最近現れた後手の工夫。従来は、F1ライオン型が常識だったけど、このところ、E2ライオン型が増加中。

この形では、先手は中住まいにして、端攻めを見せるのが定跡。端攻めを決行した例には、第23期竜王戦第1局がある。このときは、端攻めで先手良しの通説に反して、後手の羽生名人が受けて立ち、両者自信なしの難しい中盤の末、強引に突き破った渡辺竜王が勝った。本局は、それとは異なり、後手がH3ネコ型にして端攻めを防御し、ゾウ交換して互いに攻撃のチャンスをうかがう展開になった。

Fig_2.gif

図から、第二次の攻撃態勢準備をして、指了図。

Fig_3.gif

図の局面、▲G6ヒヨコが、先手のウサギやネコの進出経路を作りつつ、後手のウサギの頭を脅かす本筋の一手。このままでは、先手の攻撃力が非常に高くなってしまい、収拾がつかなくなるので、後手としては、忙しくなってきた感じだ。

封じ手予想は、△C5ヒヨコ。私なら何も考えず、ノータイムで反射的にそう指してしまうと思う。そもそも、他に動かす駒が難しいし、ここで、△C5ヒヨコがダメとなると、すでに形勢が少しまずい気がする。

敢えて他の手を探すとすれば、譲り合いの精神(?)で、△A5ヒヨコとか△F1ライオンとかかな。でも、△A5ヒヨコは先手ライオンに対する響きがいまいちな感じだし、△F1ライオンは危険地帯に近づいているかもしれないので、やっぱり抵抗がある。

というわけで、明日は朝から後手が先攻し、先手は受けながらカウンターを狙うという展開を予想。両者の棋風通りの将棋で、がっぷりだ。大きな初戦、果たしてどちらに軍配が上がるのか。


タグ:名人戦 将棋
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