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第23期竜王戦決勝T第四戦 [将棋]

竜王戦の決勝トーナメント注目のカード、羽生名人(1組三位)vs藤井九段(2組優勝)の一戦。詳細は、中継ページをご覧ください。対局が、王位戦の二日目とかぶったので、こちらは一日遅れての更新になりましたm(_ _)m

一時期、ほとんど居飛車党になったかと思われた藤井九段だけど、最近は後手番藤井システムの新バージョンを試してみたり、徐々に振り飛車も復活傾向?意外にも羽生名人と藤井九段は、最近ほとんど当たっていなかったらしいね。

さて、本局は藤井九段が先手となったので、最近採用率が高い矢倉早囲いを目指すのかな~と思っていたら、振り飛車にして角を換えた。・・・これは、一手損角換わり振り飛車穴熊(四間飛車から向かい飛車に振り直すからしめて二手損というべき?)。この戦型・・・、レグスペとかいうやつだよね。一部で人気なのは知ってるけど、水琴はあんまり優秀な戦法だというイメージがない。大体、穴熊は駒が偏るので角換わりと相性が悪い。おまけに、穴熊は発展性がないので、すぐ手詰まりになる。相手は矢倉模様から位取りができるので、有効な指し手に困らないのに対し、レグスペ側はすぐ有効手がなくなるので、何かしら突っかけないといけなくなる。攻め筋も逆棒銀か飛車交換を迫るか端攻めくらいしかない。歩がつけないので、戦線が限られてしまっているのが痛い。・・・というわけで、普通に指していると簡単に作戦負けになってしまう。同じような狙いの角交換振り飛車系統では、四手目3三角戦法のほうが優秀なんじゃないかなと。ちなみに、居飛車側の対策は、ほとんどが矢倉+腰掛け銀の形が多いと思うけど、水琴の研究では、矢倉+超速銀も有力だと思う(機会があれば紹介する予定・・・って誰も期待してないか[あせあせ(飛び散る汗)])。

そんなこんなで、いまいちプロでの採用数が伸びないんだと思うけど、藤井九段あたりが新研究で息を吹き込めば、何かが変わるかもしれない。

さて、本局は、羽生名人はオーソドックスに矢倉+腰掛け銀模様を採用。

先手は、さっさと囲いが完成してしまい、やることがないので、35手目▲8六歩とつっかける。これに対して、△同歩は、▲同銀でも▲同飛でも一局なのかな?本譜の△7九角は具体的な良さを求めた手で、角銀交換の代償に飛車を成りこむ狙い。左辺での応酬が一段落して、後手は竜ができ、先手は駒得をして収まったところ。46手目△7五歩が参考にしたい攻め筋。桂頭からのと金づくりが受けにくい。続く、▲4八飛に対する△8二竜も冷静。ちょっと形勢に差がついてきたかも。

決め手は、52手目△7七歩成。これが入っては、先手は手も足も出なくなってしまった。穴熊の姿焼きコース(>_<)

その後は、アヤを求めて大駒を打ち込んで行くも羽生名人は冷静に対処して受けきり。58手目△9二竜は受けの好手。その後いくばくもなくして攻めが切れたところで、藤井九段がいさぎよく投了。先手玉が詰むまでには、まだ少し時間がかかるけど、姿焼きになってしまったのを指し継ぐのは精神的に辛すぎるから、仕方ないでしょう。

・・・これで、水琴の中のレグスペ評価がますます低下[右斜め下]本局で、先手は普通に指していただけで、あからさまなポカとかはなかったと思うんだよね。でも結果は姿焼きの大差(>_<)藤井九段が指してこれでは、ちょっとね・・・。

変則トーナメントなので、羽生名人は、これでベスト4確定。次は、松尾-阿久津戦の勝者とあたります。


タグ:将棋 竜王戦
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