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第82期棋聖戦第二局 [将棋]

羽生棋聖に深浦九段が挑戦している今期の棋聖戦第二局。

羽生棋聖は、名人を失ったばかり。感想を書き忘れたけど、名人戦第七局は、横歩取り8五飛4一玉型に対して、挑戦者が新山崎流で対抗。二日目の昼休みの時点で見たときには、やや先手持ちと思って見ていましたが、実際に攻めが続くかどうかは、非常にきわどく、難解な形勢でした。結果は、細い攻めをつなぎきった森内九段が名人復位ということになりました。

閑話休題。棋聖戦は、一日制なので、羽生棋聖の得意とするところ。前局は、矢倉→カニカニ銀で快勝でした。

本局はどうなったでしょうか。

詳細は、中継ページをご覧ください。

戦型は、深浦九段の一手損角換わり。対する羽生棋聖は、棒銀を選択。

26手目△6五歩は少し早い感じ。とがめるのは難しそうだけど、普通に進めて特段の害もなさそう。このタイミングで突くことの価値は、不明。

後手は34手目で右四間にし、端桂を跳ねて攻撃態勢を整える。対して、先手は、37手目▲6八銀と桂馬跳びの筋を先受け。

それでもかまわず、後手は△6六歩から攻撃開始。銀香交換の駒損ながら、馬を作ってどうかという仕掛け。先手は、右銀も遊んでいる。

先手は、47手目▲7七角から後手の馬を消しに行く。

当然、交換するものと思っていたら、なんと、△9八馬!

さらに、▲9九銀とばかり思っていたら、▲8八金!・・・馬と金が行ったり来たりで、千日手成立。

多分、予定変更だと思う。どこかに誤算があったのかもしれない。

続く、指し直し局は、羽生棋聖の角交換四間飛車穴熊。これまた比較的珍しい。

30手目△3五歩は、結構意欲的。穴熊完成前ながら、攻撃の形も見せている。

それを尻目に、深浦九段も潜って、結局相穴熊に。しかし、どうも先手が組み勝っているような気がする。深浦九段の作戦勝ち模様と見えます。

具体的にどう良くするかは難しいけど。

結局、50手目△4五歩から後手は動く。桂馬を成り捨てて、角の打ち込み。強引にこじ開けに行っている感じだ。

66手目△3六歩は、技巧をこらした手。先手の金を遊ばせる工夫。これが入ってみると、意外と後手もやれている気がしてきた。

しかし、ここからの攻防は、相穴熊らしい削って埋めての繰り返しで、きわめて難解な勝負が展開され、正直形勢判断も次の一手も訳が分からない状態でした(^_^;)

136手目△8八馬と切ったあたりでは、後手が優勢になったと思ったけど、なぜか先手玉がなかなか寄らない。飛車合いが、思いの外いい手だったのかな?端を突いたあたりでは、逆転したような気がした。

しかし、その後、もみ合いの中で、166手目△5四角が味が良く、後手が混戦を少し抜け出したようだ。これ以降は、手数は長く、また最短の寄せではなかっただろうけど、少しずつ後手が安全に、先手が危険になっていく流れで、逆転はしにくそうな展開だった。

最後、202手目△7八飛成で、先手玉は受けなし。後手玉に詰みはない。

というわけで、羽生棋聖の勝ち。これで通算2-0。

指し直し局だけでも、二局分くらいの長さ。それも、難解な削っては埋めての攻防戦。ふ~、見てるだけで、疲れた・・・(^_^;)


タグ:将棋 棋聖戦
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