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第52期王位戦第四局(一日目) [将棋]

広瀬王位に羽生二冠が挑戦している今期の王位戦第四局。ここまで、広瀬王位から見て2-1。本局は、広瀬王位の先手と言うことで、戦型選択にも注目が集まりましたが、どうなったでしょうか。

詳細は、中継ページをご覧ください。

第二局に引き続き、広瀬王位は先手では居飛車を選択。戦型予想は外れました(^_^;)

横歩取り△8五飛に進み、先手思わしくないのではないかと言われている変化に広瀬王位が飛び込んだ。

ただ、封じ手の局面でも、まだ前例をなぞっている展開。

私自身は、△4一玉型ならば、ほぼ新山崎流一辺倒なので、本局の展開はよく分からないけど、封じ手で変化するのか、終盤で細かい工夫を使ってひっくり返すつもりなのか・・・。

かつて、渡辺竜王も横歩取りで詰みまで研究されているような将棋で、終盤に巧妙な利かし一発で、結論をひっくり返して勝ったこともある。

本局も、若きタイトルホルダーの研究の深さが見られるかも。

横歩取り△8五飛の名手(だったけど、最近の採用率は非常に低い・・・)の上記渡辺竜王もブログで、本局に触れて、「その後の結論は・・・前過ぎて思い出せない」と不穏なことを書いている。水面下の独自研究があるのを秘匿しているのか、本当に忘れちゃったのか・・・?

いずれにしても、中継に書かれているほど、はっきり後手よしということではないのかもしれません。

二日目の今日の展開に注目です。


タグ:将棋 王位戦

第52期王位戦第3局(二日目) [将棋]

広瀬王位に羽生二冠が挑戦している今期の王位戦第3局の二日目。

本局は、満を持して(?)広瀬王位の穴熊が登板となりました。ただし、昨期の原動力の四間飛車穴熊ではなく、ゴキ中の穴熊。

一日目は、やや後手の指し手が難しくなりつつある雰囲気でしたが、二日目はどうなったでしょうか。

詳細は、中継ページをご覧下さい。

封じ手は、△4二角でした。予想が当たって、「えっへん」と言いたいところだけど、直後の44手目△5三銀から穴熊を強化しに行く後手の構想は全くの予想外で、これではちょっと当てたうちに入らないかも・・・。

いやあ、一歩損しても穴熊を強化できればいいよというのは、非常に柔軟な発想。・・・というか、本当に大丈夫なんだろうか。これで形勢を損ねてないとしたら、驚異的な大局観だ。

53手目まで、先手も穴熊に潜って、機は熟す。54手目△7五歩から開戦。3筋も突き捨ててから、角を飛び出し、60手目△3三桂と活用。振り飛車もまずまずな感じだけど、先手からの攻め筋も豊富なだけに、捌ききれるかどうか。この局面は、やや先手持ちか。

ここで、羽生二冠は、63手目▲4四銀から一気に決めに出る。もっとも直線的な変化なだけに、かなり先手が良いと見ているのでしょう。

75手目▲7五香まで一気に進んで、先手ペースが確定。

80手目△6五桂は非常手段。7三に歩を打たされた関係で、馬の価値が低くなったということはあるけど、やはり駒損が痛い。先手の飛車の働きを悪くした効果がどれくらい出るか・・・。

84手目△6九銀の食らいつきに、先手は悠々▲5七飛。自玉の安全度を見切っているか。

後手は、攻め駒不足なので、90手目△7四歩と自陣を崩して戦力補充に行く。そこで、▲5一飛成が俗な手ながら、好手。香車を渡しても自玉は平気。

95手目▲6一銀も参考にしたい寄せ。穴熊は受けるスペースを潰さないと、千日手模様になりやすい。

そして、99手目▲7九金打が鬼の一手。これは心が折れる。

先手は、ほとんどZに近いかな?

105手目▲7三歩からは、着実な攻めで、後手玉は受けなし。

というわけで、羽生二冠の勝ち。

本局は序盤~中盤の入り口で、少し先手が指しやすくなった感じだった。中盤になって、後手から動いてきたところをうまくカウンターを合わせて、優位に立った。その後は、あまり危ないところもなく、堅実に攻めきったという印象。後手としては、結果論的には、60手目前後のあたりで何か工夫が必要だったか。

次局は、羽生二冠が後手と言うことで、またどんな作戦が飛び出すか予想が難しい。一応、▲7六歩、△3四歩、▲6六歩、△8四歩から、先手四間飛車穴熊vs後手居飛車穴熊の展開を予想しておきます。


タグ:将棋 王位戦

第52期王位戦第三局(一日目) [将棋]

広瀬王位に羽生二冠が挑戦している今期の王位戦第3局。ここまで、広瀬王位の2-0で来ており、挑戦者としてはこのあたりで一勝を返しておきたいところ。

意外にもここまで穴熊が出てなかったけど、本局はどうでしょうか。

詳細は中継ページをご覧ください。

戦型は、後手の広瀬王位が、得意のゴキゲン中飛車を選択。対する先手の対策は、超速の出だしだったものの、途中で変化し、ややオールドファッションな3七銀急戦の形に合流。

この形は銀対抗が間に合うので、比較的ゆっくりした展開になりやすい。亜急戦とでも言うべきか。

後手は、展開がゆっくりするのを見越して、穴熊へ。先手玉が固くなりにくいので、陣形差で作戦勝ちにしようという自然な構想。三局目にして、ようやく広瀬王位の穴熊登場。

しかし、ここから、なぜか先手の模様がよくなってくる。

まず、27手目▲3七桂で、攻めの体勢を築いて、行くぞ行くぞと見せて、3二金型を強要。これで後手の穴熊は遠さはあっても固さは望めなくなった。

続いて、37手目▲6八金寄が、これぞプロの序盤。では、ということで、逆に今度は先手玉が固めに入る。気づいてみると、先手陣は、いつでも開戦できる攻撃態勢が整っている上に、守備で指したい手がたくさんある。対して、後手はすでに穴熊まで行ってしまっている関係上、守備で有効そうな指手は残り少なく、かといって明瞭な仕掛けの筋も難しく、若干手詰まり模様になっている。

結局、じわじわと進んで、41手目▲8八玉の局面で封じ手となった。

この局面は、このまま先手に固められると、後手の主張がなくなってしまうので、何か揺さぶりを考えたいところ。タイミングとしては、先手陣が少し中途半端なこの瞬間か、少し進めて、▲9八香あたりかの選択になりそう。ただ、先手が穴熊まで目指しているかどうかは分からないのと、そこまでに何を指して待つかもかなり難しくなってきているので、個人的にはここらで動きを見せたいかな。

・・・というわけで、封じ手予想は、△4二角としておきます。

盤上の形勢はまだ互角。ただ、この先の数手で後手が苦しくなるか、互角のまま戦いが始まるかになりそうで、実戦的には先手を持ちたい・・・と見ます。


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